CONCEPT

生きることと芸術と
A Piece of Life

時代が変わった
変わっていく
前へと
進まなければならない

未来志向の前向きな意識として捉えるか、環境や状況の変化による必然と捉えるか、または集団による同調圧力として捉えるかは、人それぞれ異なることでしょう。
それでも時代は変わっていきます。
変わることで、人を勇気づけたり、人に活力を与えてくれます。
それはそのまま、社会全体の活力として置き換えることもできるでしょう。
ただ、そこで変わっていくのは表層の変化にすぎません。
時代の変化は、人の細胞や遺伝子、生まれ持ったものにまで即座に影響を及ぼす類のものではないからです。

人は体を持って生まれます。
日々その肉体とともに様々なことを感じています。
しかし、実のところ自分自身についてよく分かっていない、という実感もあるのではないでしょうか。

意識は、自分の体を上手にコントロールできないことがしばしばあります。
食べたいという欲求とそれを制御する感覚、食べたことによる自分自身への影響は、必ずしもバランスを保っているとは言えません。
夏の暑い日に、食べ過ぎは良くないと知りつつ冷たいかき氷をたくさん食べることは、とても危険に満ちています。今にもバランスが崩れてしまいそうです。
私たちの住環境づくりにもまた、同じようなことが言えるのではないでしょうか。
花粉による体への影響は、花粉症が一般的によく知られる以前からあったことでしょう。しかし、それを予見できなかったことが、植林の山々とその大量の飛散を導いたと。
体にとって有害なものの蓄積は、しばしば後れて影響が現れます。化学物質に囲まれた現代の私たちの生活は、知らず知らずに体にストレスを与えている可能性もあると言えるでしょう。
自分にとって何が良くて何が悪いのか、実のところ良く分かっていないことはとても多く、直感的に判断することの難しさは、現代の共有の問題と感じられます。私たちの体に入るものに直に触れることの少ない時代においては、当然のことと言えるかもしれません。

また、私は何者であるか、という問いかけについても触れておきたいと思います。心の問題にも。
その問いに対する答えは、私をとても安心させてくれます。
しかし、私の中の何かを誤魔化しているようでもあります。時にそれは、自分を意識の中に閉じ込めるものとして働くかもしれません。
生まれ持った性質、周囲の状況、環境、様々なものの影響を受け、人は生き物として日々変化しています。私は何者であるか、という問いに対する答えは無限にあるとも言えるでしょう。
そこには、私という単位でものごとを考えることの限界すら感じられます。
私は、何者かである、という自己との一致の上によく生きられる存在であるとともに、環境により大きく変化していく、あいまいな存在でもあるのではないでしょうか。

生きることと芸術と。
それらは、無関係なものではありません。
時代が変わっても、人は簡単には変わりません。自分の中から命じられた時にだけ、変わっていくのかもしれません。そしてその時、ようやく前へと進むのかもしれません。
自分の体の中から湧き出てくるもの。今感じたことを大切にすること。または、私というあいまいな境界を意識すること。
絵画の空間も彫刻の空間も、今を生きる私と確かにつながっています。切り離された世界ではありえません。
自身の生と制作行為とが密接に関わる時、生み出されたものもまた息をしはじめます。それは、たとえ多くの矛盾を含んでいたとしても、今を生きる私と同列にある、虚飾のない世界と言えるのではないでしょうか。


鈴木 孝幸

ARTISTS




大崎 土夢

Tomu Osaki


1984 福岡県生まれ

2007 宝塚造形芸術大学造形学部 卒業


個展

2005

「OPEN tHE Door」 (D&DEPARTMENT 大阪/東京)

2007

「OPEN tHE Door」 (AD&A gallery 大阪)

2008

「OMOMA Subway」 (AD&A gallery 大阪)

2008

「大﨑土夢展」 (Gallery Den 大阪)

2015

「トーキョーワンダーウォール都庁2014」 (東京都庁第一本庁舎 東京)

2015

「TWS-Emerging 2015 さいしんみどうとさんしん」 (トーキョーワンダーサイト渋谷 東京)

2018

「無自性のヌガー」 (tagboat gallery 東京)


グループ展

2006

「湖族の郷アートプロジェクト」 (滋賀)

2008

「Ignore Your Perspective 5」 (児玉画廊 大阪)

2013

「WONDER SEEDS 2013」 (トーキョーワンダーサイト本郷 東京)

2014

「トーキョーワンダーウォール公募2014」 (東京都現代美術館 東京)

2016

「ARTS CHALLENGE 2016」 (愛知芸術文化センター 愛知)

2018

「共同体のジレンマ Community and Self」 (旧門谷小学校 愛知)

2018

「新しい明日 Beyond The Previous Day」 (新城市役所旧庁舎 愛知)

2019

「野良のつきあたり」企画:ゲルオルタナ (STUDIO ISSEI 東京)


受賞

2012 MOTブルームバーグ・パヴィリオン プロジェクト 入賞

2014 トーキョーワンダーウォール賞


Archive

2016 「Allotment」


書籍

2018 「大﨑土夢 さんぷこう(散布考)」




鈴木 孝幸

Takayuki Suzuki


1982 愛知県生まれ

2007 筑波大学大学院芸術研究科修士課程総合造形分野 修了


主な個展

2019

「歩行の彫刻 place/face」 / Gallery HAM(愛知)

2018

「平たい彼 place/eyes」 / GALLERY MIKAWAYA(愛知)

2017

「僕のいるとこ place/dot」 / Gallery HAM(愛知)

「川をさかのぼるいし place/leg」 / 板室温泉大黒屋サロン(栃木)

2016

「地図の中の穴 place/breath」 / Gallery HAM(愛知)

2015

「資本空間 -スリー・ディメンショナル・ロジカル・ピクチャーの彼岸 vol.4 鈴木孝幸」 / gallery αM(東京)


主なグループ展

2018

「新しい明日」 / 新城市役所旧庁舎(愛知)

「共同体のジレンマ」 / 旧門谷小学校(愛知)

2017

「いくつかの岐路 -所有について」 / 旧門谷小学校(愛知)

「AGAIN-ST 平和の彫刻」 / NADiff Gallery(東京)

2016

「新・今日の作家展2016 創造の場所-もの派から現代へ」 / 横浜市民ギャラリー(神奈川)

「アーツチャレンジ2016」 / 愛知芸術文化センター(愛知)

2015

「中之条ビエンナーレ2015」 / (群馬)(’13、’11、’09も参加)

「豊穣なるもの-現代美術in豊川」 / 豊川市桜ヶ丘ミュージアム他(愛知)


受賞

2009 第4回大黒屋現代アート公募展大賞受賞




藤井 龍徳

Tatsunori Fujii


1954 栃木県生まれ

1980 東京造形大学 彫刻科卒


2019

「裏庭の出来事 - 長屋からの報告 - 」 / 旧魚喜長屋、小松屋とうふ店軒下(栃木)

 

2018

「裏庭の出来事 - 三つの現場から - 」 / アートアイランズ TOKYO(東京)

2015

「カエリタイカエレナイ」 / Tsukuba International Artist in Residence( 茨城)

2014

「潮の宿 – なぎさからの報告」 / ZUSHI ART SITE 2014(神奈川)

2013

「中之条気象台 - フリソソグモノニツイテ - 」 / 中之条ビエンナーレ(群馬)

2012

「イ・ヤ・ナ・ン・デ・ス - 館林ジャンクション – 」 / 群馬県立館林美術館(群馬)

2010

「水の宿 みずのやどり N-34°48′12.7″ E-135°17′08″」 / 西宮船坂ビエンナーレ(兵庫)

2010

「フリソソグモノニツイテ N-50°54′48″ E-009°45′08″」 / Internationales KunstForum 2007-Licherode(ドイツ)

1994

「黒い丘」「氷のピストル」 / 有鄰館(群馬)

1992

「Asyl」「訪問者からの贈り物」 / White Columns(アメリカ)

1991

「旅するキューピー - ZONE - 」 / パルテノン多摩(東京)

1983

「食肉供養」 / 徘徊(東京)

1981

「お父さん、人を殺した事ありますか?」(東京)




大和 由佳

Yuka Yamato


アーティスト。愛知県生まれ、埼玉県在住。
杖や洗濯、食事、発話といった日常生活の道具や行為に着目し、映像やインスタレーション作品等を制作。
近年の展覧会は、2019年「インク・ケチャップ・漂白剤」(ビエントアーツギャラリー/群馬)、2018年「軸/杖/茎」 (ギャラリーHAM/愛知) 、「共同体のジレンマ」(旧門谷小学校/愛知)など。

ENENT


◇会期中の月火水は旧門谷小学校敷地内にてカフェ営業


◇ギャラリーツアー

10/19(土)16:00~16:45

展示会場にて


◇オープニングレセプション

10/19(土)17:00~

旧門谷小学校ランチルーム


◇まなざしをまなざす

※下記ワークショップ開催のため、展示鑑賞の際、一時的にご不便をおかけする可能性があります。ご了承ください。

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大和由佳ワークショップ「まなざしをまなざす」

11月4日(月・振休)
場所:旧門谷小学校ランチルーム

【13:00〜 ワークショップ】
出展作品に関係する「ことば」のカードを手に、作品を観察し、ストーリーを組み立てるゲームを通して、アーティストと対話します。つくった人のまなざしとみる人のまなざしが錯綜し、反応しあう時間をともに体験するワークショップです。

【14:30〜 おやつ休憩】

【14:50〜16:00  トーク「例えば高橋さんのまなざしによって」】
ゲスト: 高橋 啓(たかはしあきら・NPO法人穂の国森林探偵事務所 代表)
アーティスト:大﨑 土夢 (おおさきとむ) 、鈴木 孝幸 (すずきたかゆき)、 藤井 龍徳 (ふじいたつのり)
進行: 大和 由佳 (やまとゆか)

旧門谷小学校での展覧会は今年で6回目を迎えます。前年から続けて観に来られる方も増え、この場に訪れて作品と対峙してくださる人たちが、何ものにも代え難い大切な存在だと改めて感じています。アーティストにとって、作品を思い思いにじっくりと鑑賞する人たちの後ろ姿を見ること は、作り手としての責任や勇気を、改めて心に宿すことにもなるように思います。

今回のゲスト「森林探偵」の高橋さんもまた、この展覧会を続けて観てくださっている方の一人です。彼がこの展覧会に初めて訪れたのは、2015年のことでした。当時受付をし ていた鈴木さんは、話して面白かった高橋さんとその後も交流するようになり、私も2016年に初めてお会いして、いつかじっくりとお話してみたいと思ってきました。 高橋さんは、美術作品を見るとき、それが生まれた経緯、それが在ることで起こっている場所の変化や、その場に居合わせた偶然の経験など、すべてを分け隔てることなく、作品がもたらすものとして味わわれているようです。このような彼の姿勢は、山間地域の調査・整備にかかわるさま ざまな仕事に携わられてきたこと、森林と都市とを結ぶ複雑な関係をその身をもって実感されてきたことと、どこかつながっているのではないかと感じます。高橋さんの柔軟な眼差しと好奇心の力をお借りし、この場での作家の試み、この展覧会そのもの試みについて、言葉によって開くことができればと思います。

4年前の高橋さんとの出会いが、このような機会を生んだように、この日の試みが、また新たな出会いの場となれば嬉しいです。ワークショップのみ、トークのみのご参加も可能ですので、どうぞお気軽にお越しください。

※ トークの開始時間は多少前後する可能性があります。
※ 参加者には、今回の三人の作家の制作から私が発想した小品をお渡しする予定です。


大和 由佳

問い合わせ先
info@kadoya-art.com
twitter @kadoya_sho



大﨑土夢「C観察 」2019年制作、キャンバス、油彩



※その他イベントやトークのタイムスケジュールなどは、決定次第当サイトにてお知らせ

ACCESS

  • 旧門谷小学校

    愛知県新城市門谷字宮下26 番地


    交通案内

    ◇車

    【新東名高速新城I.Cより】

    国道151号を約4km、長篠交差点を左折、県道32号を約7km、「鳳来寺」バス停脇の笠川駐車場より、鳳来寺山登山道方面へ徒歩5分

    【新東名高速浜松いなさI.Cより】

    国道257号を約13km、長篠交差点を右折、県道32号を約7km、「鳳来寺」バス停脇の笠川駐車場より、鳳来寺山登山道方面へ徒歩5分


    ◇電車・バス

    JR飯田線「本長篠駅」より徒歩1分の豊橋鉄道バスターミナルより「田口」行き乗車、「鳳来寺」バス停下車、鳳来寺山登山道方面へ徒歩5分

    ※バスの本数は非常に少なくなっておりますので、ご注意下さい

CONTACT

門谷小展覧会運営委員会

MAIL:info@kadoya-art.com

主催 : 門谷小展覧会運営委員会

後援 : 新城市、新城市教育委員会

LINK

Gallery HAM

www.g-ham.com

cafe爾今

nicon.blog.shinobi.jp/

名倉 鳳山

nagura-hozan.com